2010年12月15日

【甘受(かんじゅ)】仙谷由人の発言について、その後・・・

仙谷由人官房長官の発言より
「日米同盟深化の観点から、沖縄の方々に誠に申し訳ないが、甘受していただくというか、お願いしたい」
その後
沖縄県民が総反発をするような受け止めをしているから沖縄県に米軍基地を甘受してほしいという発言を撤回します
参考までに辞書で調べてみると
【甘受(かんじゅ)】「さからわずに甘んじて受けること」(広辞苑)。
「やむをえないものとしてあまんじて受け入れること」(大辞泉)
「やむを得ないものとして、文句を言わずに受けること。用例:非難(侮辱・差別待遇)を甘受する」(新明解国語辞典)
「こころよく受け入れること。満足して受け入れること。現在では与えられたものをしかたがないと受け入れる意に用いる」(日本国語大辞典)

各紙に掲載されたオキナワの言葉をまとめます。
「『甘受』というのは、頼むものではない。これ以上我慢しろというのか。政治家は信用をなくしている」(宜野湾市新城区:與那覇政勇自治会長)
「『甘受』は自分がやむを得ずという時に使う言葉で、他人に言われる筋合いはない。誠に遺憾だ」(沖縄県知事:仲井真弘多)
「屈辱的な発言。このような中で首相に会う必要があるのか」(社民党県議)
「沖縄を愚弄(ぐろう)している」(自民党県議)
「受け入れる自治体が県外にないから沖縄というのは差別でしかない」「甘受という言葉は逆らわないで受けるということ。お上には逆らうなということなのか」(名護市市長:稲嶺進)
「すごくばかにされている感じだ。逆らえば、いつでも踏みつけてやるぞという、脅しのようだ」(名護市瀬嵩:渡具知武清さん)
「人権を守る立場の弁護士の感覚とは思えない。沖縄差別を絵に描いたような発言だ」(ヘリ基地反対協議会:安次富浩代表委員)
「危険性を知らないが故に、戦後65年たった今も基地を押し付けてくる」(宜野湾市長:安里猛)

新聞2紙は・・・

「情と理を尽くして説得する」と述べている。駄々っ子をあやすかのような口ぶりだ。駄々っ子は沖縄側と政府と、いったいどちらなのか。」
「辺野古移設の理由も支離滅裂だ。仙谷氏は「一朝一夕に、明日、全ての基地を国内のほかの地に移すわけにはいかない」と説明した。沖縄側がいったいいつ、「1日で全ての基地を移せ」と要求したのか。」
「自分のところで引き受けようという議論が国民に出ていない」とも述べている。議論を提起すべき官房長官がひとごとのように論評するのでは、何をか言わんやだ。」
「菅直人首相も「県外・国外移設と言ったのにできなかった」と述べたが、こちらも妙だ。政府は一度も沖縄以外の地に正式要請などしていない。「できなかった」のではなく、「しようとしなかった」のだ。それなのに、県議会が全会一致で県内移設反対決議をし、地元市長も反対、知事も県外移設を掲げる沖縄に対しては、執拗(しつよう)に、繰り返し基地を押し付けようとする。その差別性にこそ、県民は反発しているのだ。」(琉球新報社説

「…米軍基地をめぐる「構造的差別」の根は深い。
1994年9月、当時の宝珠山昇防衛施設庁長官が「沖縄は、基地と共生、共存する方向に変化してほしい」と発言し、県民の猛反発を買ったことがある。
さらにさかのぼれば47年9月の天皇メッセージがある。米国による沖縄の25年から50年ないしそれ以上の軍事占領を希望する、などと米国側に伝達した内容である。
米海兵隊は最初から沖縄にいたわけではない。本土各地で反基地運動が激しくなり、1950年代半ばに、日本政府の意向に沿って、沖縄に移駐してきたのである。日米両政府の「政治的判断」が働いた結果、沖縄に基地が集中することになったのだ。
仙谷氏の「甘受」発言は、戦後日本の安全保障体制のいびつさを浮き彫りにした。
先月行われた県知事選で仲井真知事は「県外移設」にかじを切った。民意に従い、条件付き県内移設から転換せざるを得なかったのである。再選直後には、公約に基づき菅直人首相に日米合意を見直すよう求めている。
仙谷氏の発言は民意を否定するばかりか、仲井真知事に対しては、選挙公約の破棄を公然と勧めているようなものだ。民主主義の否定、地域主権の否定である。」(沖縄タイムス

最後に、官邸に防衛省から異例の人事という報道です。
彼らに取って、オキナワは「仮想敵」として北朝鮮や中国と同様に位置づけられているのでしょう。
 「元市民派政治家」菅直人
 「元人権弁護士」仙谷由人
この二人による日本の政治が今後どのようになるのか?ここからも見えてきます。
菅直人首相は14日、新たな首相秘書官に、防衛省の前田哲報道官を起用する方向で調整に入った。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設をはじめとする外交・安全保障分野のてこ入れを目指す目的と見られる。防衛省からの首相秘書官起用は極めて異例。(毎日新聞


同じカテゴリー(座り込み)の記事

Posted by n_n at 16:03 │座り込み